テクノロジー

【参加レポ】バーチャルマーケット2022 Summer|メタバースイベント

世界最大級のVRイベント『バーチャルマーケット2022 Summer』が2022年8月13日(土)~28日(日)の16日間、開催されました。

「バーチャルマーケット」とは、VR空間の「VRchat」で行われる世界最大級のVR展示会イベントです。

現実世界では東京ビッグサイトでいろんな展示会が行われていますが、それのメタバース版というイメージです。

この記事では、VRchatのデスクトップ版で実際に体験してきましたので、どのようなイベントなのか気になる人に参考になればと思います。

Contents

イベントの概要

イベント名『バーチャルマーケット2022 Summer』
日時2022年8月13日(土)~28日(日)
会場VRchat、Webブラウザやスマホ
入場料無料
VRChat」とは、VR空間でアバターを使って、複数人でコミュニケーションなどをとることができるメタバースとして注目されているツールです。

イベントの楽しみ方

『バーチャルマーケット2022 Summer』の世界では、企業ワールドと一般出展者による一般ワールドがあり、それぞれコンセプト会場が用意されています。

企業ワールドを楽しむ

パラリアル大阪(バーチャルマーケット2022 Summer)

このイベントでは、超有名企業など数々の名だたる企業がブースを出展しており、各企業、参加者に楽しんでもらえるようなデザインや仕掛けがされています。

例えば、過去だとファッション企業のビームスが実際に商品を購入もできるバーチャルショップを展開し、アバターの店員が接客してくれたり、東宝株式会社のブースでは巨大のゴジラの目線でVR体験ができるというものがあったり、現実に近いものから、現実離れしたものまで、メタバースならではの体験ができます。

企業ワールドの会場
 ・パラリアルニューヨーク
・パラリアル大阪

一般ワールドを楽しむ

一般ワールドもたくさん用意されており、PRブース販売ブースがたくさん出展しています。3Dアバターの販売や、アバターの試着もできて、そのまま、ほかのワールドに遊びに行けたりします。

クエスト版 VRchat用会場
「はじまりの街 アルメア」コンセプトイラスト(出典:公式ホームページhttps://summer2022.vket.com/world/19)

一般ワールド:クエスト版 VRchat用会場
・常夜の歓楽街 九蛇之市(表通り/裏通り)
・はじまりの街 アルメア(旅立ちの朝/春風の船出)
・Vket学園 “電市祭”(昼の部/夜の部)

PCデスクトップ版 VRchat用会場

 

一般ワールド:PCデスクトップ版 VRchat用会場
・バーチャルマーケットClassic(East/West)
・VketPlaza -CyberMode-(VIVID PARK/NIGHT GARDEN)
・豊滝の栄湖カスカアクア(登龍祭/漁獲祭)
・九龍帝国城下町 壱番街(カジノ/劇場)
・魔法学園グランヴェール(ファンタジア/ノクターン)
・Poppin’ Jump(Lemon Squash/Peach Shower)

スマホ/Webブラウザ版 会場

 

一般ワールド:スマホ/Webブラウザ版 会場
・VketSummer Mall(A/B)

出展者として楽しむ

人気Vチューバ―やインフルエンサーなら自分をPRする場に使ったり、クリエイターの方なら自分の作品を展示したりと自分の活動の場のひとつとすることができます。それだけでなく、趣味の場として出展したりと、自由に活用されています。

参加方法

「バーチャルマーケット2022 Summer」をしっかり楽しむには、基本VR世界のコミュニケーションプラットフォーム「VRChat」の登録が必要で、VR機器の「quest」を使って楽しむ方法と、VR機器を持っていない人でもPCデスクトップでも楽しむ方法があります。

そのほかにも、何も登録なしで気軽にWebブラウザで楽しむ「Vket Cloud」という会場も用意されています。どれも参加は無料です。

参加方法

  1. クエスト版の VRchatで参加する
  2. PCデスクトップ版 VRchatで参加する
  3. スマホかWebブラウザで参加する

VRChatのアカウントで参加する

「VRChat」での参加は、VRゴーグル機器Questを持っている人はのQuest版、持っていない人はPCデスクトップ版で参加することになります。

Quest版

Questデバイスからストアにアクセスし、VRChatをインストールすることで、始めることができます。

必要なもの

・「VRChat」のインストール
・「Quest」デバイス

Quest」とは、フェイスブックがMetaという社名に変えて話題となったこの会社が出しているVRデバイスです。

2022年8月現在では「Meta Quest2(旧Oculus Quest)」というデバイスが人気であり、PCにつなげることなく、ゴーグルをつけることでVR空間を楽しむことができます。Amazonのサイトを見てみると、レビューもよく、最初のVR体験機器としては、十分楽しめるようです。

Meta Quest 2 オキュラス Oculus Quest 2 256GB オールインワンVRヘッドセット

PC版

VRChat」はVRゴーグルがないとできないと思っている人がいるかもしれませんが、ある程度のスペックがあればPCでも体験することができます。

必要なもの

・PC(Windows)
・「Steam」のアカウント作成とインストール
・「VRChat」のアカウント作成とインストール

Steam」とは、PCゲームなどのダウンロードデータの販売を行うプラットフォームです。「エイペックス」や、『遊戯王 マスターデュエル』、『ストリートファイター5』など人気タイトルを扱っているので、なじみのある人はいると思います。

ブラウザで参加

バーチャルマーケット2022 Summer」では、何も登録なしで気軽にWebブラウザで楽しむ「Vket Cloud」という会場も用意されています。

まずどんなイベントなのか見てみたい人は本当に気軽に体験できるので、入ってみるといいと思いますが、簡単な会場で、体験の仕掛けも少なく、参加者もほとんどいない会場で良さが伝わらないので、ぜひ「VRChat」で楽しむことをおすすめします。

必要なもの

・スマホかパソコン

詳細や対応環境などは公式ホームページで確認できます。

「バーチャルマーケット2022 Summer」レポート

ここではイベントに参加した感想を載せたいと思います。

今回「バーチャルマーケット」を初めて参加しました。知ったきっかけはたまたま見かけたネットの記事でした。バーチャルマーケットは2018年から定期的に行われており、今回が8回目の開催ということが驚きです!

こういうイベントって、いわゆる「VRゴーグル」が必須だと思っていましたが、ある程度のスペックのPCがあればゴーグルがなくても楽しめることを知り、参加してみました。

企業ワールド

今回のイベントでは企業ワールドと一般出展者による一般ワールドに分かれており、企業ワールドには「パラリアル大阪」「パラリアルニューヨーク」という二つのコンセプトのエリアがあり、そこに企業のブースや様々な広告が張られていました。

パラリアル大阪

このワールドは大阪が舞台となっています。下町をイメージした屋台や出店などが建っているエリアと、近代的な大阪駅がリアルな仮想空間が広がっていました。そこには入場している人がたくさんいて、複数人で参加されておしゃべりを楽しみながら周っている方もいました。

すごいのは、近づくとその人たちの会話が聞こえてきて、離れると声が遠ざかります。リアルな世界と同じような感覚が味わえました。

株式会社東京マルイ

歩いていくと株式会社東京マルイの企業ブースがありました。この会社はエアガンやプラモデルを扱う玩具メーカーで、メタバースのブースでは、狙撃ゲームの体験できるミニゲームがありました。

 

株式会社ビームス

BEAMSも出展されておりそこでは、実際に服が購入できたり、VRアバター用の服も販売されています。

大阪駅

奥に向かうと立派な大阪駅がそびえたっていました。

大阪駅をモチーフとした建物があり、さまざまな企業広告が貼られていましたが、カプコンの人気ゲーム「ストリートファイター」の新作『ストリートファイター6』の広告を見つけテンションが上がりました!しかも堂々と改札の上に!かっこいい!

そしてホームもあり、リアルなアナウンスや電車の音までリアルに再現されており、なんと電車に乗ることもできました。笑

本格的過ぎて笑えてきます!

パラリアルニューヨーク

企業ワールドのもう一つがニューヨークの街並みをモチーフとしたパラリアルニューヨークです。

ここでも日本企業ブースがいくつもあります。

大丸松坂屋百貨店

「大丸松坂屋百貨店」は立派な建物ので目立っていました。そこには様々なグルメを中心とした商品が飾られており、クリックすると詳細が出てきて実際に購入ページに飛ぶことができます。

PCモニターが2つあるともう一つのモニターにスムーズに表示されるので、ウインドウショッピングを楽しみやすくなります。

三井住友海上火災保険株式会社

保険会社のブースでは、災害から身を守るタワーディフェンスゲームというミニゲームが用意されており、楽しむことができました。

堅いイメージの保険会社ですが、こういった最先端の若者向けなイベントに参加していることに驚きです。

株式会社JVCケンウッド

音響機器などを扱う電気機器メーカーの「JVCケンウッド」のブースでは、広瀬香美のやピンクレディの音楽をプレイして、自分のアバターを躍らせることができました。

また音楽にのせて水のコースターを滑るアトラクションもあり、VRならではの体験でした。VRゴーグルで体験したら面白いんだろうな。

バーチャルマーケットClassic

「バーチャルマーケットClassic」では一般出展者のブースが並んでおり、アバターを試着したり実際に購入できたりする空間です。

ここでいろんなアバターを着て、かがみで自分の姿をみることができます。いつか自分のアバターを買ってみたいですね!

まとめ

メタバース空間がここまですごいことになっているとは思いませんでした。

現在のVRゴーグルはまだ高額で、しかもサイズが大きく、かっこいいものではないので、なかなか一般に広がっていませんが、これが眼鏡くらい気軽につけられるものになり、1万、2万円くらいで買えるものになればものすごく広まっていくだろうなと思います。

企業側もVRの世界でプロモーションすることで、今まで認知されてこなかった、若者層にアピールすることができたり、新しい事業に果敢に取り組んでいるという企業のイメージもアップすると思います。

こういったイベントに大手企業が参加することで認知度が上がり、盛り上がっていくので今後も積極的に企業が参加し、盛り上げていってほしいなと思いました。

過去の開催イベント

初回のイベントは2018年8月に行われ、そこから、毎年出展者、来場者を増やしながら着実に盛り上がりを見せています。初期のころは一般出展は無料でしたが、人気が出てきたこともあり、今では出展料と出展の抽選が採用されています。

バーチャルマーケット2021:メタバース・シティ2021年12月4日~12月19日(15日間)
出展企業:約80社
一般出展:約600サークル
バーチャルマーケット6:World Festi-VR2021年8月14日~8月28日(14日間)
出展企業:約70社
一般出展:約600サークル
バーチャルマーケット5:WorldBeyond2020年12月18日~2021年1月10日(24日間)
出展企業:約70社
一般出展:約1,100サークル
バーチャルマーケット4:パラリアルワールド (並行現実世界)2020年4月29日~5月10日(12日間)
出展企業:約40社
一般出展:約1,100サークル
バーチャルマーケット3:ANOTHER REALITY2019年9月21日~9月25日(5日間)
出展企業:約30社
一般出展:約600サークル
バーチャルマーケット2:未来にログインしよう!2019年3月8日~3月10日(3日間)
出展企業:約20社
一般出展:約400サークル
バーチャルマーケット12018年8月26日(1日間)
出展企業:2社
一般出展:約80サークル