確定拠出年金は一度購入の配分を決めたら、毎月自動的に積み立てられ、運用されていくので放置しがちですが、自分で売買を指示したりすることもできます。それが「スイッチング」と「配分変更」です。この2つを駆使することで、世界情勢や相場観によって、リスクをとってパフォーマンスをさらに良くしたり、不安定な場合はリスクヘッジをしたりできます。特に拠出額が大きなお金になってきた方は、やるとやらないとではかなり差が出てきます。せっかく資産を運用しているのだから、少しくらい世界情勢や政治・経済に興味を持って、投資家らしく運用するのも楽しいですよ!
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スイッチングと配分変更
「スイッチング」とは、現在持っている商品を売却し、その資金分で別の商品を購入することです。「配分変更」とは、次からの毎月の掛金で購入する運用商品とその割合を変更することです。実質、運用者が自分の意思で商品を売買するためには、この2つの方法を使います。
例えば、極端ですが資産も掛金もすべて100%日本株式で運用しており、1年間で掛金の10%の利益が出ていたとします。それを元本保証型の「定期預金」に100%切り替えた場合、今までの利益を確定したことになります。
定期預金ではなく、ほかの投資商品、例えば「外国株式」に100%切り替えた場合は、今までの利益を確定したと同時に、そのお金ですべて外国株式に投資したことになります。
このように、確定拠出年金の運用は、拠出金の配分を決めてしまえば、後はプロに任せっきりという印象が強いですが、世界情勢や相場観を予想できるようになれば、ハイリターンを狙ってみたり、不安定だからリスクを取らず元本保証型の商品に逃げるなど、自分の意思で運用することが可能です。
スイッチングと配分変更はあわせて行おう
例えば下記は株式市場が今後も成長しそうだと踏んで、さらにリスクを張るために株式に比重を置いたスイッチング例です。
注意なのが、スイッチングで今後この配分で運用していこうと決めた場合、あわせて「配分変更」も同じ割合で変更しておかなくてはならないことです。前の配分のままだと、違う割合で掛金から購入してしまうので、自分で決めた資産の割合が徐々に崩れてしまいます。
リバランスとは?
先ほど、「スイッチング」した配分と「配分変更」を一緒にしないと配分が決めた配分が崩れてしまうと説明しましたが、一緒にしていても運用益や損失によって少しずつは変わってしまいます。そこで、毎月の拠出の配分と現在の持っている資産の配分が代わってしまっている場合に、もとの配分に戻すことを「リバランス」といいます。
これも言い換えれば、運用益が出て配分が大きくなった商品を利益確定させて、下がって損失が出てしまっている商品を買い増しするようなイメージですので、
長期でみれば定期的にリバランスしながら運用した方が、いいパフォーマンスになる傾向にあるようです。
まとめ
現状、確定拠出年金を運用している人は、会社の福利厚生で入っている人も多いので、放置型の人が多いでしょう。しかし、上記のやり方によっては放置型の人より大きなパフォーマンスをあげることができるかもしれません。過去の運用成績はサイトのマイページなどでをいつでも見れますので、投資を楽しみながら資産を上手に運用していきましょう。