「ギルド」とは、中世のヨーロッパの商業や工業のなかで、技術やノウハウなどを守るために結成された団体を表す言葉として使われていました。
現代では、特にゲームの中で、一緒に戦うチームというような意味合いで「ギルド」という言葉が使われているのを見かけます。
最近では「遊びながら稼げる」で話題のブロックチェーンゲームやNFTゲーム(この記事では「NFTゲーム」で統一します)が流行り始めている中、NFTゲームに特化したギルドができています。
それは、ゲームの中ではなく、現実世界のギルドに所属し、ギルドからNFTを貸し出してもらいながらゲームをプレイし、そこで得た報酬はギルドチームと分け合うというシステムです。
おもしろい発想だし、新しいゲームプレイの仕方のため、興味を持ち調べてみました。ここではNFTゲームに関する「ギルド」について深掘りしていきたいと思います。
Contents
ギルドに参加するメリットや役割
まだ、NFTゲーム自体が発展途上過ぎて、そもそも歴史が浅いですが、ギルドに所属するメリットとして、以下のようなことが挙げられます。
- スカラーシップ制度を利用できる
- コミュニティ内で情報交換したりプレイ内で協力できたりする
- ギルドが打ち出すキャンペーンなどに当選しやすくなる
- 思わぬ活躍のチャンスを手に入れることができる場合がある
スカラーシップ制度を利用できる
現在のNFTゲームがなかなか一般に浸透しない理由の一つとして、始める前からNFTや暗号資産などのトークンを購入する必要があるなど、初期投資がかかる点です。
おもしろいかどうか、流行るかどうかもわからないゲームに初期投資は出せないという方のために、「スカラーシップ制度」というものがあります。
これは、ギルドが行っているスカラーシップ制度を利用することで、ギルド内のNFTを貸してもらい代わりにプレイすることができます。
その代わりに、稼いだトークンの分け前は、貸してもらった人(オーナー)と、自分(スカラー)で分けて報酬を受け取る形になります。
初期費用をかけずに始められる反面、ギルドで決められたルールや契約に反したり、ちゃんと定期的にプレイして稼いでないとNFTの返却をもとめられたり、契約を切られてしまいます。
コミュニティ内の情報交換やプレイ内で協力し合える
だいたいのギルドは、Discord(ディスコード)を通して活動しているところが多いです。
その中でギルドの運営と連絡をとったり、メンバー同士で情報交換を行ったりすることができます。
NFTゲームは世に出ている情報が少ないので、こういったゲームごとに情報交換ができる場は貴重です。同じギルドということで仲間意識も生まれるので、親切に教えてくれるでしょう。
また複数で協力が求められるゲームであれば、ギルド内の仲間とチームを組んで協力しあることもできるので、個人でプレイしている方よりも少し有利に進めることができるかもしれません。
「Discord(ディスコード)」とは、インスタントメッセージの送受信やビデオ通話ができるフリーウェアです。
ギルドが打ち出すキャンペーンなどに当選しやすくなる
ギルドがゲームタイトルとコラボして、キャンペーンを行うことがあります。
リリース前のゲームをプレイする権利はもらえるキャンペーンや、NFTが無料でももらえる企画です。
そういったお得なキャンペーンは、ギルドのメンバー限定だったり、メンバーが当選しやすかったりもするので、有利になります。
思わぬ活躍のチャンスを手に入れることができる場合がある
ギルドでは、ただスカラーとしてゲームをプレイすることだけがすべてではありません。
ギルドに所属してさまざま情報発信や、ギルドに貢献するような活動を続けていれば、ギルドに認められて思わぬ役割や仕事を与えられることもあるかもしれません。
代表的なギルドの例
ここでは、日本の方でも参加できそうな代表的なギルドを紹介したいと思います。
イールドギルドゲームス(YGG/Yield Guild Games)
イールドギルドゲームスは、世界最大級のゲーミングギルドです。2022年4月にはYGGの日本法人も作られ、日本市場にも進出しています。
また、ガバナンストークンの役割をもつ「YGG」という暗号資産(仮想通貨)を発行しています。
このトークンを持っていると、運営方針やルールを決める際に投票する権利が与えられたり、活動の報酬として「YGG」を受け取ったりもできるようです。
「ガバナンストークン」とは、一般に、開発や運用についての方針などを、ホルダーがその保有量に応じて、意思決定の権利が付与されるトークンのことです。
株式の保有量で決定権が与えられるのと似たような仕組みです。
提携しているゲームタイトルは「アクシーインフィニティ(Axie Infinity)」や、サンドボックス(The Sandbox)など、世界で注目されているものが多いです。
MZ CLUB
「MZ CLUB」は、2022年6月に、あの有名な前澤友作氏が設立したゲームギルドです。
Web3で遊ぼうをテーマに、難しい話は抜きにしてあそぶような感覚でWeb3サービスに触れてもらうことをコンセプトに立ち上げられました。
第1弾のプロジェクトととなるエルフマスターズのスカラーシップを募集し、着実に活動が進んでいます。
サムライギルドゲームス(SGG/ Samurai Guild Games)
「サムライギルドゲームス」は、Xクリエーション株式会社が運営する日本発のNFTゲームギルドです。
このギルドは、日本語の言語の壁や、NFTや仮想通貨取引についての知識不足などによる参入障壁から、なかなか日本に普及していないことを問題視し、「ゲームで稼ぐ」ということだけでなく、初心者へのサポート体制や、教育コンテンツの提供なども提供しています。
また、「遊ぶ」「学ぶ」「作る」「稼ぐ」の4つの要素を土台とし、「Web3において日本が世界で戦える国にする。個人が楽しみながら自分の力で稼ぐための人材教育コミュニティ」ということをコンセプトとしています。
詳しくはXクリエーション株式会社の公式ホームページにわかりやすく掲載しているので、興味のある方は見てみてください。
サクラギルドゲームス(SGG/SAKURA GUILD GAMES)
「サクラギルドゲームス」は日本人が発足したギルドです。
JobTribes、エルフマスターズ、元素騎士オンライン、ポルカファンタジーなど日本で人気のブロックチェーンゲームと協賛しています。
たくさんの協賛していることを強みにスカラーシップ制度や、プレゼントキャンペーンなどを行っています。
まとめ
以上が、NFTゲームギルドについてでしたが、どういうのものか想像ができましたでしょうか。
スカラーシップに興味がある方は、紹介したギルドのホームページやTwitterをこまめにチェックしてみてください。募集の情報が出ているかもしれません。
ギルドといっても入会するのに複雑な手続きが必要なわけではなく、だいたいディスコードに入れば参加できるところが多いと思います。
本気でNFTゲームをチャレンジしてみたいという方は、スカラーから始めるのはよい方法だと思いますので、ぜひチャレンジしてみてください。